| 社名 | 23andMe, Inc. |
| 社名の由来 | 23andMeはそれぞれの個人のゲノムを構成する23対の染色体を指します。23andMeは個人に唯一の23の染色体の対をつなぎます。 原文：The name 23andMe refers to the 23 pairs of chromosomes that make up each individual’s genome. 23andMe connects individuals to their unique, paired set of 23 chromosomes. |
| 設立 | 2006年4月 |
| 取締役会 |
Patrick Chung, Partner, New Enterprise Associates (NEA) Esther Dyson, CEO, EDventure Holdings Andy Page, President Anne Wojcicki, CEO and Co-founder |
| 投資会社 |
Google Ventures New Enterprise Associates (NEA) MPM Capital |
| 会社住所と連絡先 |
1390 Shorebird Way Mountain View, CA 94043 Telephone: +1.650.938.6300 |
（２）遺伝子検査の医療機器としての認可申請や届出(144ページ)
23andMe は2012 年6 月30 日に、米国Food and Drug Administration（アメリカ食品医薬品局、以下FDA と略す）に、自社の遺伝子検査を医療機器としての販売許可（premarket approval、以下PMA と略す）を求める最初のステップを行った84。具体的には、510(k) documentation と呼ばれる市販前販売許可の申請書をFDA に届け出た。当日は7 種類の検査について申請を行ったが、更に100 種類以上の検査について申請を予定している。
FDA は、2010 年6 月10 日に23andMe に書簡を送り、その中で同社がPMA の申請を行っていないこと等に対し、迅速な対応を取るよう警告していた。
23andMe は当初、行政による過当な規制は消費者の自由に対する不当な介入であるとしていたが、2 年後にようやく対応した形となった。診断薬ではない遺伝子検査で、医療機器としてFDA の販売許可を求めたのはこれが世界で初めてであり、今後の規制の方向に大きな影響があると考えられる。我が国でも、2013 年1 月23 日、ジェネシスヘルスケアが、同社が販売するGeneLife５種類のリスク判定遺伝子検査キット（肥満、メタボ、肌、骨そ、アルコール）について、第三者医療機器届出を行い受理された。
（３）23andMe のその他の動き
医療機器としてのFDA への申請以外に、23andMe は2012 年に、新しい方向性を探る様々な動きを見せた。
2012 年7 月10 日には、患者同士がソーシャル・ネットワーキング・サービス（SNS）上で医療情報を交換し合うCureTogether 社を23andMe が買収した。CureTogether 社は25,000名以上の会員を有しており、576 疾患について400 万以上のデータが集積されている。
CureTogether 社の疾患の表現型データと、23andMe の遺伝子型データがどのように融合されるのか、注目されるところである。
更に、23andMe は、2012 年12 月4 日に米国National Institutes of Health（以下NIHと略す）より$573,000 のグラントを取得した88。これはアレルギーの発症に影響する遺伝的因子を発見するためのゲノムワイド関連解析（Genome Wide Association Study 、以下GWASと略す）と、診断分野における超高速塩基配列決定法の分析的妥当性の検討を行うためのものである。前者では、25,000 人のアレルギー患者と10,000 人の健常人を対象としたコホート研究が行われる。今後の遺伝子解析においてキーとなる2 つの技術（GWAS と超高速塩基配列決定法）について、NIH と23andMe は共同して開発を進めている。更に23andMe は、遺伝子検査の大幅な値下げを行なった（後述）。
（５）解析技術の進歩と遺伝子検査の低価格化あなたのDNAが、あなた自身やあなたの家族について何を語っているのかを知ることができます。 あなたの遺伝子の構成に関する詳細な情報を提供します。 あなたの祖先や家族の歴史を調べることができます。 あな">
2012 年12 月11 日、23andMe は、Personal Genome Service の価格を$99 に値下げすると発表した。従来の価格は$299 であり、約1/3 に値下げした。
このPersonal Genome Serviceでは、Carrier Status (48)、Drug Response (21) 、Traits (57)、Disease Risk (120)の計246 種類の検査が行われるため、１検査あたり約40 セントの低価格となった。同社がシリーズD の資金調達で$5,000 万を調達できたことも値下げの理由であるが、測定技術の進歩が低価格化を可能にしたと同社はコメントしている。
日本でも37 項目の疾患リスクや体質を調べる検査を29,800 円で提供するDTC 遺伝子検査のビジネスが始まっている。このような遺伝子解析技術の急速な進歩による遺伝子検査の低価格化は、今後も加速するものと考えられる。
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